3月20日。色んな国の人々が行き交う街、大阪、難波────。
一日中人が多い街にもっと人が増える18時前後、わたしは多少焦る気持ちを抱えつつも人の間を縫うようにしてその混沌の街を歩いていた。
それから間もなく、わたしは地下へと続く階段を降りていた。僅かに聞こえる会場内の音声からして、ちょうど今Yes Happy!さんの出番だということが分かった。ドアを開けてホールに入る。広いステージにイエスハッピーパーカーの二人が立っていた。イエスシアターはホール形式の会場だから好きだ。椅子も綺麗だし座りやすい。ロビーが狭くて物販が混沌としやすいのが玉に瑕だけど。
とりあえず後ろの端っこに座ってみた。先に来ているはずの知り合いを探しつつ、息を整えた。少し落ち着いた頃、イエスハッピーさんが新曲「理想的なラブソング」を歌いだした。こういった会場で後ろから見るアイドルというのは…特にライブハウスでの活動が主になっているアイドルというのは、なかなかのエモーショナルがある。ライブハウスでも(大小問わず)ホールでも、なんだかんだで後ろから見るのが好きだ。後ろから見ていたらモチベーションがないと思われるかな、とかつまんなく見えるかな、いや彼氏面っぽくてやだわ!などというまったくもって無駄な自意識もあって割と前に行くことが多かったけれど本当はわたしは後ろから見るアイドルが好きなのだ。その景色が好きなのだ。最近はもうその気持ちを優先してもいいかな、という気分になってきている。
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