しまってた去年のビーチサンダル

「たかが焼鳥屋で世の中を変えたいのです」

鳥貴族のうぬぼれである。焼鳥屋で生まれる心と心の触れ合いから、世の中を明るくしたいのだと。鳥貴族はそう言うのである。鳥貴族にはよくお世話になった。今でもよくお世話になる。アイドルがアイドルとご飯に行った、と報告する写メを載せた時にそれがどこからどう見ても鳥貴族だったりするとヲタクは淡いときめきを覚えるのである。理由はないけど。

スタートライン

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平成が終わろうとしている。テレビをつければ振り返り特集ばかりやっているような気がする。泣く子も黙る平成生まれゆとりど真ん中の私としては、それこそほぼ人生を振り返るような、そんな時期なのである。振り返ることがあるほど厚みのある人生も送っちゃいないけれど。

私の平成は、アイドルと共にありました。ヲタクはヲタクになる前の記憶がない、とよく言いますが、それは私も例外でなく、私が色々なことをはっきり覚えているのはヲタクになったあの日、15歳のあの日から今日までのことばかりです。

でも最初にエンタメにハマったのはその少し前、mihimaru GTからでした。あれはまだ13歳か14歳くらいの頃だったと思います。買い与えてもらったばかりのノートパソコンで、Youtubeを見るのが日課でした。ちなみに当時はパソコンは1日に2時間までと決められていました。そんな貴重な2時間、本当にYoutubeを見てばかりでした。特に見たいものもないのに思いつくものを片っ端から検索しては楽しみました。その中でたどり着いたのがmihimaru GTでした。きっかけはモーニング娘。のシャボン玉のMVを見たこと。シャボン玉のMVを見て矢口かわいいなー、と思った私は、そういえば気分上々↑↑の人ってめっちゃ矢口に似てたよね~★となって、気分上々↑↑のMVを検索しました。

確かに似てるな~ってMVを何本か視聴したりしたその数日後、友達から借りたミックステープ(懐かしい)の中に偶然mihimaruの曲が入ってることに気付き、そこからあれよあれよという間に私の生活はmihimaru一色になっていきました。ちなみにその時のテープに入っていた曲は今でもいちばん好きな曲です。

Drum-Line

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mihimaru GTがいなくなったら死んでしまう!と当時の私は本気でそう思っていました。Youtubeを見るばかりだったパソコンで、mihimaruファンの人のブログを読むようになりました。読むばかりに飽きてきた頃、私はブログを始めました。この曲が好きだ、あのテレビを見た、そんなどうでもいい話ばかり書いてて、別にアクセスがあったわけでもコメントがあったわけでもないけど、あれは私の世界が広がった瞬間だよなあと思います。

それまで音楽や芸能にまるで興味を示さなかった私が突然そこそこ熱狂的なmihimaruファンになったことを、母は喜んでいました。元々シャネルズやラッツ&スターで黄色い声援をあげていた(あげていたかは知らない)母は、そういうコンテンツがいかに日常を彩ってくれるかということを知っていたのだと思います。好きな歌手とかが出来たら一緒にライブに行こうね、と本当にずっと言ってくれてました。そして、実際にmihimaru GTのライブに連れていってくれました。結局mihimaruのライブに行ったのはあれが最初で最後だったけど、今でも中之島を歩くと思い出します。(会場がグランキューブでした)

mihimaruがいなくなったら死んでしまう!と思っていた私は、mihimaruが活動休止する最後のライブにも行かなかったし、最後の方のシングルはチェックもしていませんでした。そんなもんだった。本当にそんなもんだった。なんでなのかなあ、と最近考えた結果、私はミックンが好きだったんだよな、と思いました。男の方です。そうです。え!hirokoじゃないの?!って思うでしょ。違うんです。サングラスの方です。私はミックンが本当に好きでした。カッコ良くて、いっそミックンになりたいとさえ思っていました(それは盛りました)。ミックンが結婚したことを知った時、なんとなくちょっと、落ち込んじゃったよ。(わろた、ガチ恋すな)

Wassyoi!!~FEAT.古坂大魔王~

Wassyoi!!~FEAT.古坂大魔王~

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サングラスかけてる顔も好きだったし、サングラス外した顔も好きだった。ジャケ写でぼかされてたって好きだった。なにより声が好きだった。ラップしてる声も、喋ってる声も好きだった。そう、私は、中学生の私は多分ミックンに恋をしていました。(あほか)

当たり前のことを言うけど、結婚ばかりがきっかけなわけではない。けど、なんとなくちょうどその時期に色んなタイミングが重なった、という感じで私の生活からいつの間にかmihimaruが消えていった。代わりに生活に食い込んできたのがモーニング娘。だった。

なんといってもモーニング娘。はコンテンツの充実度がすごかった。そしてなによりファンの、ヲタクのインターネット人口がすごかった。私にとってはこれが大きかったのではないかと思う。mihimaruヲタクのブログは探しても探してもそんなに見つけられなかったけど、モー娘。のファンブログやファンサイトはちょっと検索するだけで本当に沢山出てきた。私は早速ブログにモー娘。の話を書くようになり、今となっては死語感もある「相互リンク」をあるサイトに申し込んだ。そのサイトからの返答が、ハロプロ一本のブログじゃないとリンクは出来ない、というものだった。まだmihimaruのファンブログであるということを掲げたままだった私のブログはなんとリンク条件を満たしてなかったのである。パンナコッタ!

今思えばそこそこケチなこと言うなあ、とも思うのだけど、当時の私はナルホド~!となった。そして私はモーニング娘。のことを書くためだけのブログを新たに立ち上げた。それが今のこのブログの前身の前身の前身くらいのブログ。いまやなつかしのはてなダイアリーでした。そこから暫く色々を経て、FC2でブログをしていた頃、私はモーニング娘。箱推しを名乗っていました。全身全霊で全肯定、というのがそのブログのモットーでした。当時のモー娘。はいわゆるプラチナ期、人気でいえば低迷期、テレビには出ないし、いつでも過去と比較されていたような気がします。しかし私はハマりたて、今以上に素晴らしい時間など知らないわけであります。悔しくてたまらなくて、私はただひたすらにブログを書きました。誰がなんと言おうと今が最強なんだ、今が最高なんだ。てめえら知りやがれ!という強い想いを持って、ブログをしていました。誰にも届くわけがないのに。だってヲタクしか見に来ないのに。

友(とも)

友(とも)

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鳥貴族は、たかが焼鳥屋で世の中を変えたいと言いました。きっと、鳥貴族は世の中を変えただろうし、幸せを増やしたことでしょう。当時の私も、ファンブログで世の中を変えたいと思っていました。なにか出来ることがあるはずだと思っていました。今よりよっぽど、ずっと大真面目に、愚直に、アイドルのために生きていたような気がします。今振り返ればそれはただの独りよがりでしかないし、当たり前だけどなんの実にもならなかった、本当のうぬぼれだった。けど、それでも私は、モーニング娘。は今が一番楽しくて面白くてすごいんだぞっていうことを世間様に知ってほしかった。ほんとなんにもならないけどでも、そういう情熱って本当いいもんだよなーと思います。シンプルに若かったのだと思う。

なんかそういう時代の自分を思い返すと、バイタリティあっていいなーと思うし、かわいいなーと思うので、なんか擦れちゃいけない部分ってあるよなあーと思いました。モーヲタ時代のブログとか、ゆかリスト時代のブログとか、この平成振り返りブームに乗っかって読み返した結果、すんごいノスタルジーに泡を吹きそうになってしまいました。私はいつの時代も、その時目の前に居たアイドルのことを一生懸命すきだったなと思います。もちろんそれは今も。the mishmashはほんと楽しくて面白くてすごいぞってやっぱり世間様に知ってほしいです。

当時の私と違って、それをどストレートに表現する勇気を今の私はもう持ってない。色々見たり感じたりしていくにつれ、それこそ擦れちゃったり、今更言葉にするのもなってなっちゃったり、ちょっと斜に構えちゃったり。少なからずそういうこともあるし。それよりなにより、自分の言葉を綴るということに対するリスクばっかりが気になるようになっちゃって。他の人が読んだ時にどう思うか、とか。ここ全然解釈違ってんじゃんプププwって思われたくない、とか。そういうどうでもいいことが気になっちゃうのね、これが大人になるっていうことなのかな(違うと思います)。

なんにせよ、それでも今の私なりのアウトプットができればいいなあって思います。モーヲタの頃のブログも、ゆかリストの頃のブログも、うわコイツめっちゃアイドルのこと好きじゃん(笑)ってなって懐かしい気持ちになったし、楽しい気持ちになったから、ちゃんと今、the mishmashを好きな私の文章もちゃんと残しておきたいなって思う。結局、誰のためでもなく自分のためにやるもんなんだよなブログは。そういう当たり前のことに、この数年で急に気が付いた。幾度とない総選挙の中で気が付いた。たかがヲタクに世の中は変えられないし、たかがヲタクは世の中になにも伝えられない。それでも、たかがヲタクが1000000人居れば世の中に伝わるんだよなとも思う。だから私は昨日も今日も明日もたかがヲタクであろうと思う。思った。という。最終的になにが言いたいのか分からなくなりましたが私とインターネット、という作文でした。鳥貴族行きてえ。

世界をかえさせておくれよ

世界をかえさせておくれよ

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